地震のニュースを見るたびに、「うちの家は大丈夫だろうか」と不安になる方は少なくありません。特に築年数が経っている住宅や、これから住み続けることを前提に考えている子育て世代にとって、耐震性は避けて通れないテーマです。つくば市でも「無料の耐震診断」が用意されており、まずはそれを受けてみようと考える方も多いでしょう。ただ一方で、診断結果をどう受け止めればいいのか、本当に安心できる判断材料になっているのか、モヤモヤしたまま話が進んでしまうケースも少なくありません。ここでは、無料耐震診断をきっかけに、後悔しない住まいの判断をするための視点を整理していきます。
つくば市の無料耐震診断は、「受けないよりは確実に良いもの」です。ただ、それだけで家の安全性を言い切れるかというと、少し慎重になる必要があります。無料診断はあくまで全体像をざっくり把握するための入口であり、暮らしの将来まで見据えた判断には、もう一段深い視点が欠かせません。
まず知っておきたいのは、無料診断の多くが図面確認や目視を中心とした簡易的な評価であるという点です。例えば、壁の配置バランスや築年数から耐震基準への適合度を数値化するものが一般的ですが、実際の劣化状況や施工精度までは反映されないことがあります。過去には「数値上は問題なし」と診断された住宅でも、床下を開けてみると土台の腐食が進んでいた、という例も珍しくありません。
次に、診断結果が「安全・やや不安・危険」といった区分で示されることで、かえって判断が止まってしまうケースがあります。数値が基準を少し下回っているだけで不安が増幅される一方、基準をクリアしていると「何もしなくていい」と思い込んでしまう。実際には、家族構成や今後の暮らし方によって、求める耐震レベルは変わるはずです。
建築家がいるつくば住宅工房の提案では、こうした診断結果を「白か黒か」で扱いません。今の状態を正確に受け止めたうえで、どこまで性能を引き上げたいのか、どんな暮らしを守りたいのかを一緒に整理していく。そのプロセスこそが、無料診断の本当の価値を引き出します。

耐震診断の結果を受け取ったとき、多くの人が最初に注目するのは数値や判定ランクです。ただ、後悔しない判断ができるかどうかは、その数字をどう読み解くかにかかっています。数字そのものよりも、「なぜその評価になったのか」を理解することが重要です。
例えば、耐震性が低く出た場合でも、原因は一つとは限りません。壁量の不足なのか、開口部の位置バランスなのか、あるいは基礎形状の問題なのか。原因によって、必要な対策の規模や考え方は大きく変わります。一般的な診断書では、その背景まで丁寧に説明されないことが多く、結果だけが独り歩きしてしまいがちです。
また、耐震性能は単体で完結するものではありません。間取りの変更や断熱改修を検討している場合、それらとどう連動させるかで、工事の合理性も住み心地も大きく変わります。耐震補強だけを切り離して考えると、結果的に「やり直し」が発生することもあります。
建築家がいるつくば住宅工房の提案では、診断結果をもとに、暮らし全体を俯瞰しながら読み解いていきます。単なる補強の要・不要ではなく、「この家でこれからどう暮らしたいか」を軸に、数字の意味を翻訳する。そこに専門家が関わる価値があります。

耐震補強と聞くと、壁を増やす、金物を入れるといった工事のイメージが先行しがちです。しかし本来の目的は、建物を硬くすることではなく、地震のあとも暮らしを続けられる状態を保つことにあります。
実際、耐震補強だけを優先してしまうと、窓が減って暗くなったり、動線が悪くなったりすることがあります。性能は上がったのに、住みにくくなってしまったという声は少なくありません。これは、暮らしの視点が抜け落ちたまま工事が進んでしまった典型例です。
一方で、間取りの整理や断熱改修と合わせて耐震を考えると、空間の質そのものを高めることができます。壁の配置を見直すことで家全体のバランスが整い、結果として耐震性も上がる。こうした設計的なアプローチは、建築家の関与があってこそ可能になります。
建築家がいるつくば住宅工房の提案では、耐震・デザイン・暮らしやすさを渾然一体として捉えます。数字を満たすための補強ではなく、家族の時間を守るための設計。その考え方が、工事後の満足度を大きく左右します。

無料の耐震診断を受けたあと、すぐに工事を決断しなければならないわけではありません。むしろ大切なのは、その結果をどう受け止め、どう整理するかという時間です。
焦って判断すると、「とりあえず補強しておこう」という選択になりがちです。しかし数年後にリノベーションや建て替えを考え始めたとき、もっと別の選択肢があったことに気づくケースもあります。耐震は家づくりの一部であって、ゴールではありません。
つくば市で長く快適に暮らしたいと考えるなら、今の家の状態と将来像を重ねて考えることが欠かせません。建て替えがいいのか、フルリノベーションが合っているのか、その判断材料として耐震診断を位置づける視点が重要です。
建築家がいるつくば住宅工房の提案では、診断結果を起点に、家の可能性を一緒に整理していきます。すぐに答えを出さなくていい。その安心感が、結果として後悔のない選択につながります。

耐震診断は、不安をあおるためのものでも、工事を迫るためのものでもありません。本来は、これからの暮らしを考えるための材料です。
無料診断をきっかけに、自分たちがどんな家で、どんな時間を過ごしたいのかを言葉にしてみる。そのプロセスが、住まいの質を大きく変えていきます。性能、デザイン、コスト、そのすべてを切り離さずに考えることが大切です。
もし診断結果を前に立ち止まっているなら、一度第三者の視点で整理してみるのも一つの方法です。建築家がいるつくば住宅工房では、耐震だけに限らず、暮らし全体を見据えた無料相談や、実際の住まいを体感できる最新のOB宅訪問を通して、判断の軸を整えるお手伝いをしています。
家の強さを知ることは、家族の未来を考えること。その第一歩を、納得できる形で踏み出せるかどうかが、住まいの満足度を左右します。

つくば住宅工房株式会社 代表 / 住宅プロデューサー
二級建築士、石綿作業主任者、石綿含有調査者
既存住宅状況調査技術者
福島県出身。幼少期から家づくりに関心を抱き、「劇的ビフォーアフター」などの番組に背中を押されて建築への道を志す。高校では建築科に進学し、設計製図や構造の基礎を学びながら、「建築家としての感性」を育んできた。
新卒時には現場監督として住宅建築に携わり、職人との協働を通じて現場力・統率力を身につける。その後ログハウスメーカーで構造、施工、設計、営業と多岐にわたる経験を積む。営業時代には「お客様との対話」によって、商品や仕様のこだわりが伝わることの大切さを痛感。やがて起業を決意し、つくば住宅工房を設立。
家づくりにおいて何よりも重視するのは、「言葉にならない想い」をすくい取り、家という形に昇華させること。リフォーム・リノベーション・新築を問わず、常に「住み続けるほど好きになる家づくり」をミッションに掲げ、クオリティと誠実性を第一に提案を行っている。
「家は人生をゆたかに包み込む舞台である」という信念を胸に、家そのものを育て、住む人の想いを反映する住まいを共につくっていきたいと願っています。ブログでは、住宅の技術的知識から心の動きを捉える対話まで、幅広くお伝えしていきます。」