中古住宅を買ってリノベーション。
この選択肢が、いま一気に現実味を帯びてきました。
とはいえ、検索すると出てくるのは「費用相場〇〇万円〜」の文字ばかり。
そして実際に相談へ行くと、どの会社も似たような提案に見えて、余計に迷う。
そんな方へ向けて今日は、「中古住宅 リノベ 費用相場」をちゃんと“使える知識”に変える記事を書きます。
相場の数字を覚えることが目的ではありません。相場に振り回されず、後悔しない判断軸を手に入れることがゴールです。
まず押さえたいのは「工事費」ではなく「総額」です
中古住宅リノベでいちばん多いつまずきはここです。
物件価格は頑張って抑えたのに、工事で増えた
工事費は見えていたのに、諸費用・仮住まい・ローン手数料で増えた
想定外の補修(雨漏り・腐食・配管など)で増えた
なので、最初からこう分けて考えるのが安全です。
物件購入にかかる費用(物件代+仲介手数料+登記+税金など)
リノベ工事費
“見えない費用”の予備費(後半で詳しく)
引っ越し・仮住まい・家具家電(必要なら)
「中古+リノベ」が支持される背景には、新築価格の上昇や土地不足がある、とつくば住宅工房でも触れています。だからこそ“無理のない住まい計画”が大事になる、という話ですね。
中古住宅リノベの費用相場(工事費の目安)
相場は、広さと工事の深さ(どこまで壊して、どこまで直すか)で決まります。
ここでは「マンション」と「戸建て」に分けて、ざっくりの目安を出します。
マンション:70㎡前後の費用目安(工事費)
70㎡程度を想定して、だいたいこのレンジです。
表層(内装+設備交換中心)
700万円〜
間取り変更あり
800万〜1,000万円
フルスケルトン(躯体だけ残してやり直す)
1,000万〜1,500万円
住み心地(暑い寒い)も変えたい、配管も心配、間取りを大きく変えたい。そう感じるなら、表層ではなく、もう一段深い工事になります。
戸建て:スケルトン級の費用相場(工事費)
戸建ては建物が大きくなりやすく、屋根・外壁・基礎など外側の費用も絡むので、幅が広いです。
目安(幅広い相場)
450〜2,500万円
ひとつの基準点として見やすいレンジ
600〜1,100万円くらいを想定しておくとよい
部位別の相場も“基準点”として便利です
「全面は無理。まず水回りと内装だけ…」という方は、部位別の目安が効きます。材料+工事費込みで、例えばこういったイメージです。
水回り
システムバス交換
60万〜150万円
システムキッチン交換
40万〜80万円
タンクレストイレへ交換
30万〜50万円
性能・安心
内窓の設置
6万〜12万円
耐震補強(基礎からの工事)
100万〜200万円
同じ「フルリノベ」でも、金額が跳ねる5つの理由
相場を見ても見積りがブレるのは、ちゃんと理由があります。
建物の状態(雨漏り・腐食・シロアリ・傾きなど)
“見えない部分”まで触るか(配管・電気・断熱・耐震)
間取り変更の難易度(抜けない壁/配管位置/管理規約など)
設備・素材のグレード(キッチン、造作、自然素材)
設計の密度(暮らしの設計にどこまで踏み込むか)
ここで大事なのは、3〜5は「好み」でも、1〜2は「安全と寿命」に関わるということ。
この線引きを誤ると、あとで取り返しがつきません。
予算が崩れる“見えないコスト”チェックリスト
相場記事に載りにくいけど、実務では頻出です。
解体して初めて分かる補修(腐食、雨漏り、断熱欠損)
配管・配線の更新(古いまま残すと後悔しやすい)
断熱改修の追加(「冬が寒い」問題の根本治療)
耐震補強の追加(戸建ては特に)
アスベスト等の調査・処理(年代によって)
仮住まい・引っ越し2回分(全面工事だと現実的に必要)
予備費(10〜15%)(ここを削ると、判断が雑になる)
マンションのフルリフォームでは、仮住まい費用も資金計画に含めるべき、という整理もあります。
「コストを抑える」より先に、「お金のかけどころ」を決める
中古住宅リノベは、選択肢が多いぶん、迷うと全部が中途半端になります。
おすすめの優先順位はこの順です。
家の健康(安全・劣化・雨仕舞)
性能(断熱・耐震・温熱環境)
暮らし(動線・収納・光と風・居場所)
見た目(素材・造作・デザインのこだわり)
見た目を後回しにしろ、という話ではありません。
ただ、暮らしのストレスが減るところに投資したほうが、長期で見ると満足度が跳ねます。
つくば住宅工房が“中古+リノベ”で大切にしていること
私たちは「今あるものを、生かさない手はない」と考えています。
ただし、夢だけで進めません。
中古住宅にある“見えない不安”を、根拠と数値で解消する。
そのために、住宅診断(ホームインスペクション)を重視しています。
つくば住宅工房では、全棟無料で住宅診断を行っています。
さらに国交省の既存住宅状況調査に加え、耐震診断・温熱診断まで実施するとしています。
職人の「感」ではなく、数値や根拠に基づいた改修へ。
ここが、同じ“フルリノベ提案”に見えても、後から効いてくる差になります。
こんな人ほど「中古住宅リノベ」が向いています
子育て世代:立地を優先しつつ、暮らしに合わせて間取りを再設計したい
性能重視:断熱・耐震を新築同等まで引き上げたい(診断→設計が鍵)
“大量生産じゃない家”:自分たちらしい居場所、光の入り方、収納計画まで作り込みたい
リタイヤ後:将来を見据えて段差・温熱・メンテ負担を減らして、のんびり暮らしたい
失敗しない進め方(この順でやるとブレません)
総額上限を決める(月々返済+将来の余白まで含めて)
物件にかけられる上限を決める(工事費・諸費用を先に確保)
“工事の深さ”を決める(表層/間取り変更/スケルトン)
予備費を確保する(10〜15%)
診断→設計→概算(この順で、ようやく“相場”が自分ごとになる)
最後に:相場を見たあとに必要なのは、「その家」の診断です
「中古住宅 リノベ 費用相場」を調べたあなたが、本当に知りたいのは、たぶん平均値じゃなくて、自分たちが選ぶ家は、いくらで、どこまで良くできるのか、ですよね。
相場は地図です。
でも、家づくりは旅なので、最後はその土地の天気(家の状態)を見ないと決められません。
つくば住宅工房では、見えない不安を減らすために、住宅診断を軸にした家づくりを大切にしています。
もし今「中古を買うか迷っている」「この物件でいけるのか不安」という段階なら、資料請求やご相談のときに、遠慮なく“費用の前提”から一緒に整理しましょう。
つくば住宅工房株式会社 代表 / 住宅プロデューサー
二級建築士、石綿作業主任者、石綿含有調査者
既存住宅状況調査技術者
福島県出身。幼少期から家づくりに関心を抱き、「劇的ビフォーアフター」などの番組に背中を押されて建築への道を志す。高校では建築科に進学し、設計製図や構造の基礎を学びながら、「建築家としての感性」を育んできた。
新卒時には現場監督として住宅建築に携わり、職人との協働を通じて現場力・統率力を身につける。その後ログハウスメーカーで構造、施工、設計、営業と多岐にわたる経験を積む。営業時代には「お客様との対話」によって、商品や仕様のこだわりが伝わることの大切さを痛感。やがて起業を決意し、つくば住宅工房を設立。
家づくりにおいて何よりも重視するのは、「言葉にならない想い」をすくい取り、家という形に昇華させること。リフォーム・リノベーション・新築を問わず、常に「住み続けるほど好きになる家づくり」をミッションに掲げ、クオリティと誠実性を第一に提案を行っている。
「家は人生をゆたかに包み込む舞台である」という信念を胸に、家そのものを育て、住む人の想いを反映する住まいを共につくっていきたいと願っています。ブログでは、住宅の技術的知識から心の動きを捉える対話まで、幅広くお伝えしていきます。」