「建築家」と聞いて思い浮かべる人物として、隈研吾氏の名は多くの方にとって象徴的な存在ではないでしょうか。新国立競技場の設計を手がけた氏の建築は、日本の風景と静かに響き合う美しさを持っています。
茨城県境町には、隈氏が設計した建築が6棟点在しており、それぞれが独自の表情を持ちながらも、町の景観に見事に調和しています。
さかいサンドは、木の格子が印象的なサンドイッチ店。地元食材を活かした料理とともに、木材を用いた温もりある空間が訪れる人々を迎え入れます。
S-Gallery 粛粲寶美術館では、画家・粛粲寶氏の作品と建築が静かに共鳴し、穏やかな時間が流れます。木材を多用した設計が、芸術鑑賞の体験をより豊かにします。
筑西市にある廣澤美術館も隈氏の設計によるものです。約6,000トンの自然石を用いた空間は、石そのものが主役となり、時間の積層を感じさせる静謐な場となっています。庭園との調和も見事で、建築が風景の一部として存在しています。
隈研吾氏の建築は、過度に主張することなく、静かにその場の空気を形づくります。自然素材を活かし、時間とともに馴染んでいくことで、空間はより豊かな表情を獲得します。
建築は、目で見るだけでなく、五感で感じるもの。隈氏の作品に触れることで、空間が持つやさしさと、時間の流れを包み込む力を実感していただけることでしょう。
つくば住宅工房株式会社 代表 / 住宅プロデューサー
二級建築士、石綿作業主任者、石綿含有調査者
既存住宅状況調査技術者
福島県出身。幼少期から家づくりに関心を抱き、「劇的ビフォーアフター」などの番組に背中を押されて建築への道を志す。高校では建築科に進学し、設計製図や構造の基礎を学びながら、「建築家としての感性」を育んできた。
新卒時には現場監督として住宅建築に携わり、職人との協働を通じて現場力・統率力を身につける。その後ログハウスメーカーで構造、施工、設計、営業と多岐にわたる経験を積む。営業時代には「お客様との対話」によって、商品や仕様のこだわりが伝わることの大切さを痛感。やがて起業を決意し、つくば住宅工房を設立。
家づくりにおいて何よりも重視するのは、「言葉にならない想い」をすくい取り、家という形に昇華させること。リフォーム・リノベーション・新築を問わず、常に「住み続けるほど好きになる家づくり」をミッションに掲げ、クオリティと誠実性を第一に提案を行っている。
「家は人生をゆたかに包み込む舞台である」という信念を胸に、家そのものを育て、住む人の想いを反映する住まいを共につくっていきたいと願っています。ブログでは、住宅の技術的知識から心の動きを捉える対話まで、幅広くお伝えしていきます。」