2025.06.22NEW
みなさま、こんにちは。
つくば住宅工房の橋本です。
新しく建てるのではなく、今ある家を、これからの暮らしに合わせて整えていく。そんなリフォーム・リノベーションの道も、いいもんです。
建築家と一緒に、わたしたちができることを考えながら、このブログに日々のことを綴っています。
先日、松戸市で住宅のインスペクション(建物調査)を行い、その内容と今後のご提案についてまとめさせていただきました。
今回はその内容をご紹介しながら、「なぜインスペクションが大切なのか」についても、あらためてお伝えしたいと思います。
☐まずは、建物の“今”を知ることから
家は人と同じように、時間とともに少しずつ変化していきます。
見た目には分からなくても、内部では劣化や歪みが進んでいることも。
だからこそ、まずは状態を正しく知ること。
それが、安全で快適な暮らしを続けるための土台になります。
☐今回のインスペクションで行った内容
今回の調査では、以下のようなポイントを丁寧に確認しました。
• 屋根・外壁・窓まわり・雨樋・軒天・基礎などの外装チェック
• 室内・床下・小屋裏の状態、建物の傾きや断熱材の有無
• 耐震性のチェック(一般診断法による簡易調査)
• 専門業者によるシロアリ調査
• ドローンを活用した屋根・外壁の撮影
• 写真付きの調査資料の作成
• 総合判断:優先すべき工事や今後の方向性のご説明
これらを一冊の資料にまとめ、お客様へお渡ししています。
ちなみに、インスペクションにかかる費用はいただいておりません。
あらかじめ情報をご提供いただいていること、そして今後のご提案に欠かせないステップだからです。
☐調査結果をふまえたご提案
インスペクションをもとに、まずご提案させていただくのは「必要な修繕工事」です。
築年数に見合った状態に整える、いわば“マイナスをゼロに戻す”ためのメンテナンス。
これは体でいうところの定期健診のようなもので、住まいの寿命をのばす基本的なケアになります。
さらに、より快適な暮らしをご希望の方には、以下のような改修もご紹介しています:
• 断熱改修 … 夏の暑さ・冬の寒さを和らげたい方に
• 耐震補強 … 地震への備えをしっかりしておきたい方に
• 建築家とのリノベーション … 間取りや暮らし方を見直したい方に
たとえば、ご夫婦おふたりでのゆったりとした暮らしに合わせて、住まいを整えていく――
そんなご相談も、最近は増えてきました。
それと合わせて、巣立ったお子さんたちがそれぞれ家庭を持ち、お孫さんが「また行きたい」と思ってくれるような、そんな“集いたくなる場所”になると素敵ですよね。
住まいは、ただ暮らすための箱ではなく、世代をつないでいく温かな舞台でもある。
そう思いながら、一つひとつのご提案を大切にしています。
☐「とりあえず工事」より、「まずはインスペクション」
「リフォーム業者に任せれば安心」
そう思われる方もいらっしゃいますが、本当に安心できるかどうかは、最初に建物の状態を知ることから始まります。
たとえば身体の不調も、検査をせずに治療を始めてしまっては正しい判断ができません。
建物も同じです。中立的な立場で調査を行い、確かな根拠をもとに工事を進めることで、無駄のない、納得のいく住まいづくりが実現できます。
そして何より大切なのは、インスペクションの資格を持った専門業者に依頼すること。
資格のない業者が行う調査では、判断の正確性や信頼性に不安が残る場合があります。
だからこそ、実績と知識を持つ事業者にしっかりと依頼することが、安全で正確な一歩につながります。
ご自宅のこれからを考えるとき、ぜひ「まずはインスペクション」を意識してみてください。
建物の声に耳を傾けることが、安心と快適の第一歩になります。