みなさま、こんにちは。
ただいまお打合せ段階のプロジェクトにて今回のテーマの一つになる『和洋折衷』についてお話ししたいと思います。
『和洋折衷』(わようせっちゅう)
日本風と西洋風の様式を、程よく取り混ぜること。▽「折衷」は二つ以上の事物や考え方などのそれぞれよい所を、適度に合わせて一つにすること。「衷」は「中」とも書く。
※引用元 :goo辞書https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E5%92%8C%E6%B4%8B%E6%8A%98%E8%A1%B7/
日本の趣を感じる熟語ですよね。
ちなみにいつから使われ始めた言葉なのか調べました。語源や由来についてもご紹介致します。
『和洋折衷』の由来は、幕末の朱子学者だった斎藤拙堂(さいとうせつどう)が、『和漢洋』を唱えたことにあるとされています。『和漢洋』とは、日本・中国・西洋の文化や技術、知識を折衷しながら、より優れたものを生み出そうという考え方のことです。
幕末時代の日本は、主に中国から文化・技術を得ていましたが、西洋からも知識を取り入れようと提唱されました。
和洋折衷の代表的な建築物として、富士屋ホテルがあげられます。

出典:富士屋ホテル公式ホームページhttps://www.fujiyahotel.jp/
明治11年に創業者の山口仙之助氏が築いてから数々の増改築を経て、現在の姿に至っております。
室内も歴史や文化が混在した、まさしく和洋折衷な建物になっています。
この和洋折衷のスタイルをどのように取り入れるか、和と洋を程よく組み合わせる、と言うのは簡単ですが、とてもバランスが難しいのです。
どの時代のスタイルを取り入れるかによっても変わります。

出典:富士屋ホテル公式ホームページhttps://www.fujiyahotel.jp/
エイジングされた手触りや時代の主流だった素材、現代では入手困難な物もあるかもしれません。
それでも時代を超えて今でもロマンを感じるのは、普遍的で美しいからではないでしょうか。
これからの時代、『普遍的』は『もったいない』に匹敵するワードになってくるのではないでしょうか。
まとめますと、リノベーションにおいて和洋折衷のような普遍的な考え方や意識を持つことが、私たちリノベーション会社に必要な要素になって、それをどのようみなさまにお伝えしていくかが、これからの課題ではないかと思うのです。
また、普遍的なイメージとは、至極抽象的な表現です。その抽象的な表現を具体的な形に変えていくのが私たちの役割です。
みなさまの言葉に出来ない想いを形に。
つくば住宅工房株式会社 代表 / 住宅プロデューサー
二級建築士、石綿作業主任者、石綿含有調査者
既存住宅状況調査技術者
福島県出身。幼少期から家づくりに関心を抱き、「劇的ビフォーアフター」などの番組に背中を押されて建築への道を志す。高校では建築科に進学し、設計製図や構造の基礎を学びながら、「建築家としての感性」を育んできた。
新卒時には現場監督として住宅建築に携わり、職人との協働を通じて現場力・統率力を身につける。その後ログハウスメーカーで構造、施工、設計、営業と多岐にわたる経験を積む。営業時代には「お客様との対話」によって、商品や仕様のこだわりが伝わることの大切さを痛感。やがて起業を決意し、つくば住宅工房を設立。
家づくりにおいて何よりも重視するのは、「言葉にならない想い」をすくい取り、家という形に昇華させること。リフォーム・リノベーション・新築を問わず、常に「住み続けるほど好きになる家づくり」をミッションに掲げ、クオリティと誠実性を第一に提案を行っている。
「家は人生をゆたかに包み込む舞台である」という信念を胸に、家そのものを育て、住む人の想いを反映する住まいを共につくっていきたいと願っています。ブログでは、住宅の技術的知識から心の動きを捉える対話まで、幅広くお伝えしていきます。」