みなさま、こんにちは。
先日、茨城県が主催の『耐震リフォーム達人塾』を受講してきました。
木造住宅耐震化促進のため、安価な耐震改修工法、いわゆる「低コスト工法」についての「名古屋工業大学高度防災工学研究センター」 および「 NPO法人 達人塾ねっと」 の講師による講習会となっております。

出所:茨城県庁 ホームページ
https://www.pref.ibaraki.jp/doboku/kenshi/kikaku/tatujinjyuku.html
耐震改修を行う上で、大切なことの一つとして「耐震診断」がございます。
診断方法は、大きく分けて3通りございます。
・誰でもわかる耐震診断法
『誰でもできるわが家の耐震診断』は、木造住宅の耐震診断・耐震改修を推進するために作成された診断方法で、正確な耐震性能を測るための診断ではありません。基本的には一般診断法を利用して耐震性能を調査して、適切な補強案を検討していきます。
・一般診断法
対象となる主な建物は1〜3階建ての戸建て木造住宅が対象です。一般診断は調査に必要となる情報が記載されている図面を使って診断するので、壁や天井を剥がして行うような破壊検査は原則的に行いません。
・精密診断法
一般診断法と違って、必要に応じて壁や天井などを剥がし、内部の構造まで確認することで、より詳細な診断が行えます。
上から順番に実施していくのが基本的な流れになります。
一般診断法、精密診断法の診断結果から建物の耐震評点が算出されます。

出所:性能向上リノベの会 ホームページ
https://pirenoconsumer.ykkap.co.jp/earthquake-prevention/
ここで重要なポイントとして、最終的な耐震改修設計は必ず『精密診断法』で設計をしてもらうことです。
精密診断法は、一般診断法と違い、その住宅が持つ本当の性能に評点が近づきます。
そのため、一般診断法より評点が上がる傾向にあります。
ただ、精密診断法の目的は評点を上げることではなく、診断精度を上げることにあります。
本当の評点に近づけることで、その住宅に本当に必要な耐震改修が見えてくるのです。
安価で合理的な耐震改修を実現することにつながります。
安全側の診断による設計=いい設計 とは限らないということです。
精度の高い診断による設計こそ、いい設計と言えるのではないでしょうか。
つくば住宅工房では、一般診断から始まり、精密診断を行った上で、その住宅に、ご予算にあった耐震改修をご提案いたします。
お気軽にお問合せください。
つくば住宅工房株式会社 代表 / 住宅プロデューサー
二級建築士、石綿作業主任者、石綿含有調査者
既存住宅状況調査技術者
福島県出身。幼少期から家づくりに関心を抱き、「劇的ビフォーアフター」などの番組に背中を押されて建築への道を志す。高校では建築科に進学し、設計製図や構造の基礎を学びながら、「建築家としての感性」を育んできた。
新卒時には現場監督として住宅建築に携わり、職人との協働を通じて現場力・統率力を身につける。その後ログハウスメーカーで構造、施工、設計、営業と多岐にわたる経験を積む。営業時代には「お客様との対話」によって、商品や仕様のこだわりが伝わることの大切さを痛感。やがて起業を決意し、つくば住宅工房を設立。
家づくりにおいて何よりも重視するのは、「言葉にならない想い」をすくい取り、家という形に昇華させること。リフォーム・リノベーション・新築を問わず、常に「住み続けるほど好きになる家づくり」をミッションに掲げ、クオリティと誠実性を第一に提案を行っている。
「家は人生をゆたかに包み込む舞台である」という信念を胸に、家そのものを育て、住む人の想いを反映する住まいを共につくっていきたいと願っています。ブログでは、住宅の技術的知識から心の動きを捉える対話まで、幅広くお伝えしていきます。」