2025.04.27NEW
みなさま、こんにちは。
つくば住宅工房の橋本です。
前回、筋交調査編ということで、サーモカメラを用いた調査を実施していることをお話させて頂きましたが、サーモカメラでは、写せない筋交のもう一つ重要な要素があります。
それは、筋交いと柱の接合部分です。
この接合部が釘打ちなのか、筋交い専用の金物なのかによって、地震に対する強さが変わってきます。
釘打ちの写真
筋交金物の写真
耐震基準の無かった1950年以前の建物の場合、釘で固定されている建物がほとんどです。
そして、1950年に初めて耐震基準が制定されました。(旧耐震基準)
その後も、建築基準法は大震災が起こるたびに改正が繰り返されています。
出所:日本木造住宅耐震補強事業者協同組合資料より
年表をご覧いただくと分かる通り、2000年の新耐震基準が制定されるまで、筋交の接合方法の義務化は、されておりません。
今まで、調査してきて、2025年現在で築30年の建物の場合でも、金物が使われていない建物がほとんどでした。
だからこそ、ホームインスペクションが重要になります。
そして、壁内などの、人が入れない部分を調査する際に登場するのが、ファイバースコープです。
胃カメラと同じですね。
使用しているファイバースコープ
Ralcam先端可動式ファイバースコープ
出所:RALCAM
サーもカメラで筋交いの位置を把握出来たら、その付近にある、コンセントもしくは、スイッチのプレートを外して、そこにファイバースコープを入れて、内部の様子を確認していきます。
人が入れない部分の調査は、主にファイバースコープを用いて調査いたします。
接合部を確認しつつ、壁内に雨漏れやシロアリなどの異常が起きていないかについても一緒に調査を行います。
壁の中を見る機会は、なかなかないと思いますので、調査の際は、ぜひ、ご覧いただきたいと思います。
調査に使用する機材や調査方法など、お伝えしたいことは、まだまだございますので、今後のブログも楽しみにお待ちいただけましたら幸いです。