家のメンテナンスについて──まず知るべきは「材料」から

家のメンテナンスについて──まず知るべきは「材料」から

投稿日:2025年10月8日 / 最終更新日:2025年11月26日

家のメンテナンスについて──まず知るべきは「材料」から

何事もメンテナンスって大切ですよね。家も同じです。
適切なメンテナンスを行うことで、家は長く快適に住み続けられます。
本日は「家のメンテナンス」についてお話ししたいと思います。

まずは「家の材料」を知ることから

メンテナンスを行う上で最初に大切なのは、家に使われている材料を正しく把握することです。
意外とこれを知らない方が多いのではないでしょうか?

使用されている材料によって、メンテナンスの時期や方法が変わります。
間違ったメンテナンスをしてしまうと、かえって劣化を早めてしまうこともあります。
だからこそ、まずは「何の材料が使われているのか」を知ることが大切なのです。

屋根の代表的な材料と特徴

ここでは、代表的な屋根材を3種類ピックアップして解説します。

① 瓦屋根

日本の伝統的な屋根材で、耐久性・断熱性・遮音性に優れています。
材料そのもののメンテナンスはほとんど不要ですが、重量があるため建物の耐震性を下げる要因となる場合もあります。

  • メリット:耐久性が高く、長寿命
  • デメリット:重く、葺き替え費用が高い
  • 注意点:瓦屋根への塗装は基本的に不要。営業トークに注意!

ただし、瓦の種類によっては塗装が有効なケースもあるため、
どの種類の瓦かを把握することが重要です。

② スレート屋根

1980〜2000年代に普及した軽量屋根材。価格が安く、デザインも豊富です。
一方で耐久性が低く、ひび割れやコケが発生しやすいため、
10年に1度の塗装メンテナンスが目安となります。

  • メリット:軽量で耐震性が高い、デザインが豊富
  • デメリット:劣化しやすく、定期点検・塗装が必要

メンテナンスを怠ると、葺き替えが必要になるケースもあります。
価格だけで決めず、維持管理まで見据えた選択を。

③ ガルバリウム鋼板屋根

近年主流となっている屋根材で、耐久性・軽量性・デザイン性を兼ね備えています。
継ぎ目が少ないため雨漏れしにくく、スレート屋根の上から施工できるカバー工法も人気です。

  • メリット:軽量で耐震性が高い、錆びにくく長寿命
  • デメリット:スレートよりコストがやや高め、表面が剥がれると錆びのリスク

コストはやや上がりますが、長期的に見ればランニングコストで割安です。
デザイン性も高く、モダンな家との相性も抜群です。

まずは「自分の家の屋根」を知ることから

まずは、今のお住まいの屋根がどんな材料なのかを把握することが第一歩です。
自分ではわからないという方は、私たちが現地で確認いたしますので、
どうぞお気軽にお問い合わせください。

次回は、外壁材について詳しくお話ししていきます。お楽しみに!

著者プロフィール 
橋本 海知(はしもと かいち)

つくば住宅工房株式会社 代表 / 住宅プロデューサー

国家資格

二級建築士、石綿作業主任者、石綿含有調査者

技術資格

既存住宅状況調査技術者

福島県出身。幼少期から家づくりに関心を抱き、「劇的ビフォーアフター」などの番組に背中を押されて建築への道を志す。高校では建築科に進学し、設計製図や構造の基礎を学びながら、「建築家としての感性」を育んできた。

新卒時には現場監督として住宅建築に携わり、職人との協働を通じて現場力・統率力を身につける。その後ログハウスメーカーで構造、施工、設計、営業と多岐にわたる経験を積む。営業時代には「お客様との対話」によって、商品や仕様のこだわりが伝わることの大切さを痛感。やがて起業を決意し、つくば住宅工房を設立。

家づくりにおいて何よりも重視するのは、「言葉にならない想い」をすくい取り、家という形に昇華させること。リフォーム・リノベーション・新築を問わず、常に「住み続けるほど好きになる家づくり」をミッションに掲げ、クオリティと誠実性を第一に提案を行っている。

  • 専門領域・関心分野
  • リノベーション/リフォーム
  • インスペクション
  • 耐震診断、温熱計算
  • 中古住宅の価値再生
  • 高性能住宅設計
  • 補助金制度活用・コスト最適化
  • 顧客との対話を重視した設計提案

メッセージ

「家は人生をゆたかに包み込む舞台である」という信念を胸に、家そのものを育て、住む人の想いを反映する住まいを共につくっていきたいと願っています。ブログでは、住宅の技術的知識から心の動きを捉える対話まで、幅広くお伝えしていきます。」

橋本 海知(はしもと かいち)

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