今こそ設計者の存在意義を伝えたい

今こそ設計者の存在意義を伝えたい

投稿日:2025年6月9日 / 最終更新日:2025年6月9日

みなさま、こんにちは。

つくば住宅工房の橋本です。

 

近年、住宅建築において「設計者」の存在意義が薄れつつあることに、私は強い危機感を抱いています。
だからこそ、今改めてその本質的な価値をお伝えしたいのです。

現代は、あらゆるものが便利になり、「過程」を飛ばして目的だけを手にすることが当然のように感じられる時代です。
「タイパ(タイムパフォーマンス)」という言葉が浸透しているのは、その象徴ではないでしょうか。

しかし、家づくりにおいては、この“過程”こそが完成度を大きく左右する最も重要な要素です。
スマホで住宅を建てられる時代になったとはいえ、その利便性の裏に「設計」という本来大切にすべき工程が置き去りにされている現状には、深い懸念を感じます。

本来、住宅設計における「設計者」とは、建築の専門知識と経験を持つプロフェッショナルです。
つまり、建築士資格を持ち、建築士法にも定められた倫理と責任を負っている者です。

建築士は、常に品位を保持し、業務に関する法令及び実務に精通して、建築物の質の向上に寄与するように、公正かつ誠実にその業務を行わなければならない。

出所:建築士法 (職責)第二条の二

ここで、ぜひ一つお尋ねします。
あなたの家づくりを担当するのは、建築士ですか?それとも営業マンですか?

現在では、営業マンが設計図を引くことが「当たり前」になっている現場も少なくありません。
それは確かに「注文住宅」かもしれませんが、設計者の視点から見れば、それは“ただの要望の反映”であり、真の意味での「設計」ではありません。

家という大きな買い物において、建築知識に乏しい営業担当者が描いた図面だけを頼りに進める家づくりに、果たして本当の満足はあるのでしょうか?

設計者とは、施主の代理人です。
施主の想いを汲み取り、代わりに工事業者へ伝え、形にする――それが「建築家」の役割です。

つくば住宅工房では、建築設計のプロフェッショナルである「建築家」が、皆さまの家づくりを担当します。
そして、社内ではなく外部の独立した立場に建築家を置くことで、真に施主の立場に立った家づくりを実現する体制を整えています。

過程を省いて効率だけを追い求める今の家づくりに、少しでも違和感を抱かれたなら――
ぜひ、私たちと一緒に「建築家」と真剣勝負の家づくりを体験してみてください。

これは、私たちつくば住宅工房が、これから家づくりを考えるすべての方々にお届けしたいメッセージです。

著者プロフィール 
橋本 海知(はしもと かいち)

つくば住宅工房株式会社 代表 / 住宅プロデューサー

国家資格

二級建築士、石綿作業主任者、石綿含有調査者

技術資格

既存住宅状況調査技術者

福島県出身。幼少期から家づくりに関心を抱き、「劇的ビフォーアフター」などの番組に背中を押されて建築への道を志す。高校では建築科に進学し、設計製図や構造の基礎を学びながら、「建築家としての感性」を育んできた。

新卒時には現場監督として住宅建築に携わり、職人との協働を通じて現場力・統率力を身につける。その後ログハウスメーカーで構造、施工、設計、営業と多岐にわたる経験を積む。営業時代には「お客様との対話」によって、商品や仕様のこだわりが伝わることの大切さを痛感。やがて起業を決意し、つくば住宅工房を設立。

家づくりにおいて何よりも重視するのは、「言葉にならない想い」をすくい取り、家という形に昇華させること。リフォーム・リノベーション・新築を問わず、常に「住み続けるほど好きになる家づくり」をミッションに掲げ、クオリティと誠実性を第一に提案を行っている。

  • 専門領域・関心分野
  • リノベーション/リフォーム
  • インスペクション
  • 耐震診断、温熱計算
  • 中古住宅の価値再生
  • 高性能住宅設計
  • 補助金制度活用・コスト最適化
  • 顧客との対話を重視した設計提案

メッセージ

「家は人生をゆたかに包み込む舞台である」という信念を胸に、家そのものを育て、住む人の想いを反映する住まいを共につくっていきたいと願っています。ブログでは、住宅の技術的知識から心の動きを捉える対話まで、幅広くお伝えしていきます。」

橋本 海知(はしもと かいち)

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