みなさま、こんにちは。
つくば住宅工房の橋本です。
令和5年に国土交通省が報告した「住宅市場動向調査」によると、注文住宅・分譲戸建住宅・分譲集合住宅を取得した世帯が中古住宅を選ばなかった理由として最も多かったのは、「新築の方が気持ちいいから」でした。

この結果を見て私が感じたのは、「中古住宅の耐震性や断熱性への不安」「隠れた不具合のリスク」などといった具体的な懸念が理由ではなく、そもそも“中古住宅という選択肢が検討の土俵にすら上がっていない”という現実です。
「気持ちがいいから新築を選んだ」という言葉の裏には、数値で表せる性能や目に見える老朽化よりも、もっと感覚的・感情的な部分──たとえば“他人が使っていたものに触れることへの抵抗感”や“新しい暮らしには新しい家がふさわしいという価値観”──が強く作用しているのではないかと推察します。
いずれにせよ、この“感情の部分”にどのように向き合い、中古住宅に対するマイナスイメージをどう払拭していくかが、今後の中古住宅市場の活性化や空き家問題の解決において重要なカギになると感じています。
そこで私たちは、「リノベーション」にこそその答えがあると考えています。
リノベーションとは、単に古いものを新しくすることではありません。性能を高め、暮らしを刷新するだけでなく、日本の古き良きものを大切にする心を未来へつなぐことでもあると、私たちは捉えています。
だからこそ、リノベーションでしか得られない価値を、これからもっと多くの方にお届けしていきたいと思っています。
つくば住宅工房株式会社 代表 / 住宅プロデューサー
二級建築士、石綿作業主任者、石綿含有調査者
既存住宅状況調査技術者
福島県出身。幼少期から家づくりに関心を抱き、「劇的ビフォーアフター」などの番組に背中を押されて建築への道を志す。高校では建築科に進学し、設計製図や構造の基礎を学びながら、「建築家としての感性」を育んできた。
新卒時には現場監督として住宅建築に携わり、職人との協働を通じて現場力・統率力を身につける。その後ログハウスメーカーで構造、施工、設計、営業と多岐にわたる経験を積む。営業時代には「お客様との対話」によって、商品や仕様のこだわりが伝わることの大切さを痛感。やがて起業を決意し、つくば住宅工房を設立。
家づくりにおいて何よりも重視するのは、「言葉にならない想い」をすくい取り、家という形に昇華させること。リフォーム・リノベーション・新築を問わず、常に「住み続けるほど好きになる家づくり」をミッションに掲げ、クオリティと誠実性を第一に提案を行っている。
「家は人生をゆたかに包み込む舞台である」という信念を胸に、家そのものを育て、住む人の想いを反映する住まいを共につくっていきたいと願っています。ブログでは、住宅の技術的知識から心の動きを捉える対話まで、幅広くお伝えしていきます。」