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軒がもたらす「安心」と「余白」──今、もう一度見直したい建築のかたち

2025.07.08NEW

みなさま、こんにちは。
つくば住宅工房の橋本です。新しく建てるのではなく、今ある家を、これからの暮らしに合わせて整えていく。
そんなリフォーム・リノベーションの道も、いいもんです。建築家と一緒に、わたしたちができることを考えながら、このブログに日々のことを綴っています。


ここ最近、街を歩けばキューブ型のシンプルでスタイリッシュな住宅が目に留まります。軒ゼロの端正なフォルムは、現代の美意識にぴたりと合っており、防水技術の向上もその実現を後押ししています。

けれど今、私の中で軒のある家に惹かれる気持ちが強まっているのです。その理由は、単なる「懐かしさ」ではなく、「軒」が持つ深い意味にあるのかもしれません。

機能性の中にあるやさしさ

軒は、家を雨風や日差しから守るだけでなく、建物そのものの耐久性を高めてくれます。

• 雨から家を守る
外壁や窓への雨の直接的な影響を和らげ、劣化や汚れを防ぎます。
• 日差しのコントロール
夏の強い陽射しを遮り、冬には穏やかな日差しを取り込むことで、室温の調整に貢献します。
• 外壁の保護
紫外線や風雨の影響から外壁を守り、家の寿命を延ばしてくれます。
• 軒下空間の活用
洗濯物を干す、作業場としたり──日常の中に静かな便利さを加えてくれます。

これらの機能が導くもの。

それは、私たちの暮らしにそっと寄り添う「安心」です。

空間が語りかける情緒──軒という詩

軒下で雨音に耳を傾けた記憶。夕暮れ時、風に吹かれる洗濯物を眺めながら交わした家族の会話──そういった情景が、軒という空間に宿っています。

軒とは、建築の中の「詩的な余白」。合理的に最適化された空間にこそ、こうした人間らしい揺らぎや間が必要なのではないでしょうか。軒があることで、空間は言葉にしにくい優しさを纏い、そこに住まう人々の心を静かに包み込んでくれます。

現代の建築は、美と機能に磨きをかけながらも、こうした「余白の哲学」を忘れかけているように思うのです。

最後に──軒のある暮らしを、もう一度

合理性が重んじられる時代にこそ、軒のもたらす「安心」や「情緒性」は、新たな価値を放っています。

リノベーションで、軒のある暮らしを手に入れてみませんか?
家に少しだけ「余白」を加えることで、暮らしはぐっと豊かに、心地よく変わるかもしれません。軒下で過ごす、穏やかなひととき──その一瞬こそが、住まいと人との深い関係性を象徴しているのです。

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