「子ども部屋は何畳必要ですか?」。住宅の打ち合わせで、よく出る話です。
もちろん広さは大事です。でも、その部屋を使うのは何年なのか。その後はどうするのか。そこまで考えると、必要な広さやつくり方も変わってきます。
30年という時間は長いです。今は小さな子どもがいる家族でも、その頃には子どもは大人になっています。夫婦二人の暮らしになっているかもしれない。今はたくさんの収納が必要でも、年齢を重ねるにつれて、物を減らしたくなるかもしれません。
そんな先のことを、正確に予測することはできません。だから私は、30年後の暮らしを決めてしまう必要はないと思っています。むしろ、決めすぎないことも家づくりの一つです。
少し余白を残しておく。何も置かない広い空間という意味ではありません。暮らし方が変わったときに、別の使い方ができる余地のことです。今は子ども部屋でも、将来は夫婦の趣味の部屋や、仕事をする場所になるかもしれません。
一方で、断熱や耐震といった家の基本の性能には、最初にきちんと向き合う。変えられるものと、変えにくいもの。そこを分けて考えます。
30年後、この家でどんな時間を過ごしていたいか。答えは今すぐ出なくてもいいと思います。そこから一緒に考えさせてください。