古い家を建て替えたほうがいいのか。それとも、リノベーションして使い続けられるのか。こういう相談を受けたとき、私は築年数だけを見て答えを出すことはできません。

築30年だから駄目。築40年だから建て替え。そんなふうに簡単には決められないからです。

「古い家」と聞くと、家全体が古くなっているように感じます。でも、実際にはそうではありません。

キッチンは古い。でも、柱はまだ使えるかもしれない。窓は寒い。でも、その窓から入る光は気持ちいいかもしれない。間取りは今の暮らしに合わない。でも、庭とのつながりは残したいかもしれない。

家を一つの「古い家」として見るのではなく、少し細かく見ていく。すると、残したいものと、変えたほうがいいものが見えてくることがあります。

「古い家だから残しましょう」と言いたいわけではありません。思い出は思い出として大切にする。そのうえで、建物については住宅診断や耐震診断を使って冷静に調べる。調べた結果「やっぱり建て替えたほうがいい」ということもあります。それでいいと思います。

大事なのは、知らないまま決めないことです。

壊すかどうか迷っているなら、決める前に一度、家を見せてください。