みなさま、こんにちは。
3回にわたってお話しさせて頂きました「大事にしておいてほしい書類たちシリーズ」ですが、本日で最後となります。
大事にしておいてほしい書類たち①は、こちら
大事にしておいてほしい書類たち②は、こちら
最後は、建物図面について、お話しさせて頂きたいと思います。
建築確認申請を行わなければいけない場合、建物図面が必須となります。古い建物の場合、そもそも図面が残っていない、残っていたとしても、現況と異なっている(リフォームにより、増築を行っている場合など)と図面を起こす作業から始まります。住宅会社によっては、費用がかかってきます。
次に図面が残っていたとして、必要な情報が記載されているかが、重要となります。下記、項目の情報は、検討する際に、非常に有効な情報となります。
・耐力壁(筋交い、耐震金物等)
耐震診断をする際に必要となる情報です。
※図面と現状が異なっていることがあります。つくば住宅工房では、現状の耐力壁を耐震診断ソフトに入れ直し、耐震補強計画をリアルタイムで検討しております。
・部材の断面寸法、素材の詳細
矩計図(かなばかりず)があると、だいたいの情報が記載されています。
矩計図がない場合は、建物調査の際に可能な限り目視確認、打撃検査を行い、情報を入手します。
それでも、分からない部分については、ある程度、想定した上で検討し、実際に解体して、確認するという流れになります。
⭐︎残っていたらより、ありがたい書類たち
・構造計算書
・プレカット図
・基礎伏図
・設備承認図
・給排水管図
・電気配線図
資料は、残していておいて損は、ありません。
工事費用を抑える、工事期間が延長しない、完成度を上げる、と言ったことに繋がってきます。
リフォームする、しないに関わらず、今一度、お手元にある資料が何かを確認してみてはいかがでしょうか?
そして、残っていたら、大事に保管をお願い致します。お写真やスキャンをして、データでも残すのもいいかもしれませんね。
今回は、書類にキャプションを当てて、お話しさせて頂きました。
つくば住宅工房株式会社 代表 / 住宅プロデューサー
二級建築士、石綿作業主任者、石綿含有調査者
既存住宅状況調査技術者
福島県出身。幼少期から家づくりに関心を抱き、「劇的ビフォーアフター」などの番組に背中を押されて建築への道を志す。高校では建築科に進学し、設計製図や構造の基礎を学びながら、「建築家としての感性」を育んできた。
新卒時には現場監督として住宅建築に携わり、職人との協働を通じて現場力・統率力を身につける。その後ログハウスメーカーで構造、施工、設計、営業と多岐にわたる経験を積む。営業時代には「お客様との対話」によって、商品や仕様のこだわりが伝わることの大切さを痛感。やがて起業を決意し、つくば住宅工房を設立。
家づくりにおいて何よりも重視するのは、「言葉にならない想い」をすくい取り、家という形に昇華させること。リフォーム・リノベーション・新築を問わず、常に「住み続けるほど好きになる家づくり」をミッションに掲げ、クオリティと誠実性を第一に提案を行っている。
「家は人生をゆたかに包み込む舞台である」という信念を胸に、家そのものを育て、住む人の想いを反映する住まいを共につくっていきたいと願っています。ブログでは、住宅の技術的知識から心の動きを捉える対話まで、幅広くお伝えしていきます。」